◆インターネットを利用した練功十八法の普及◆


日本語訳付き

基本動作DVD

3500円

(2024/03/02) オンラインも継続していると予想していなかった展開につながるものです。テレビに左のDVDを写しながらオンラインの画面に入れたら

すでにこのDVDをもっている人、持っていない人、熟練者メンバーなので、 「これはいい!」と皆さんDVDを購入してくださった。よってこれまでは指導書の予習のみでオンライン指導だったが、今度からは各々、自宅でDVDでの予習ができる。6節づつ建申先生の動きや説明をしっかり見て確認してオンライン教室で更に質問や意見交換の場ができる。

プラス今日は(指導書p27)動作中の3点の強調、1呼吸、2等尺性、3遠心性

なども読んでもらった。深掘りはキリがない。力まずやれるところまでやろうと思う。



2020年5月~2023年12月【オンライン教室による深掘り復習・勉強】


◆益気功まとめ◆


2023/12/22 ラスト 益気功第18節「踏歩行気」

◎全身の筋肉を緩めて、経絡、心肺機能、呼吸調節、生理的活力を回復し、下肢筋力を高める。

●悪い例ー腕と脚の動きが協調一致しない。持ち上げた腿が90°まで上がらない。動作が速い。

 バランスが崩れる。腕が伸びない、あるいは水平にならない。(原典p180)

 

 ◎練習、練習、諦めないでバランスを取れる「点」を自分でみつけましょう。

 ◎片足を上げる⇒肺の圧力を変化⇒呼吸運動を促進

 ◎バランス能力⇒呼吸の乱れを抑える⇒意識・気持ち・心の集中と安定性を増す。

*超高齢になっても諦めないでできるようになられた方がおられます。努力が素晴らしいです。

 


 益気功第17節「鍛練正気」

 ◎横隔膜の動きを促進・鍛練   ◎股関節の動きを滑らかにして歩きやすくする

 

●悪い例(原典p178)ー馬歩が小さい。上体が前傾する。臀部が後ろにでる。両腕が真上に上がら

           ない。踵を上げるのがはやい。

◎正確な馬歩を作り、両腕で丸を作ったら、息をずっと吐きながら、組んだ手がゆっくり中睆の

 ツボに近づくまで立ち上がらない。きついです。無理せず頑張りましょう。

 


 益気功第16節「仆歩壮気」『仆』ぼく、ほくーたおれる 『壮』そうー勇ましくさかん

 ◎全身運動による深い呼吸と血液循環を促進       「壮気」=勇ましく盛んな意気

 ◎防御姿勢をとることで、呼吸運動が深くなる

 ◎呼吸で心も脳も整えるー大脳前頭前野のセロトニン分泌(指導教本p226)

 

●悪い例(原典p176)ー仆歩が小さい。上体が傾く。上下の手の形ができ上がらない。

◎この節は順を追って一つ一つ丁寧に、鏡を見て動くとよいのでは。上海研修会でピックアップ

 して教えて頂いた技。指導書による動きの説明が実際に見られてよく納得できた。


 気功第15節「俯仰補気」『俯仰』=ふぎょう(うつむくことと、あおぐこと)

◎身体の前屈動作は横隔膜を上に上げることになり、息を吐き出すことになる。(指導教本p222)

 

●悪い例(原典p174)ー後ろに反るとき膝が曲がる。頭を後ろや前に倒す。両腕が水平にならな

           い。両手を交差させずに上に上げる。

◎ここは呼吸法が複雑だ。横隔膜の動きを考えながら、動くといいのでは?

 俯く(うつむく)という漢字だが、前屈した時、顔は上げる。腹筋・背筋・また視線も大事。

 肘の伸ばし、腕は床と平行に、自分の視界に入る位置の確認。効果を得るために動作の意識はた 

 くさんある。無理はしないで、正確な動きへ近づけていこう。(2023/11/25)

 


 益気功第14節「転腰舒気」『舒』=じょ、しょ(伸びる、伸ばす)

◎鳥の飛翔時の左右胸部の筋肉群と上腕筋群の身体部位を参考にして五禽戯が開発された。   

 (指導教本p218)

◎両腕の上下払い出し運動により腰椎関節の動きを滑らかに上体の各関節を緩める。(原典p172)

 

◎身体が硬くなると、腰のひねりが足りなくなる。力を抜いて、おへそを90°横に回す意識で動い 

 たらどうでしょう。上げた腕も身体の真横より前になっていることもあるので、鏡を見て確認。

 正確な動きは効果があり、見た目も美しい。鳥の飛翔を想像して気持ち良く動きたい。

                                    (2023/11/24)

 


 

益気功第13節「上下通気」(疾病への根本的な抵抗力を増強する・

                    全身の気血を促す)

 ◎上半身を真っ直ぐにして重心を落とすことは、脊柱のS字形の弯曲をつぶさず利用することで

  全身の筋肉群の協調性を高める。(指導教本p214)

 

●悪い例(原典p170)

・上下の運動が速い ・馬歩が小さい ・身体が前傾する ・臀部が後ろに出る 

・呼吸と動作が合わない

◎先ずは、指導教本p240~p241の「馬歩動作の注意点」より正確な馬歩の形を確認。       

 正確な形はかなりきついので、できるところまで頑張る。正確な形を継続していると膝の痛みが

 とれてくる人が多い。「馬歩」は自律神経のバランスを整えるそうだから、正確に丁寧に習得し

 たいものです。  (2023/10/7) 

 


◆益気功第12節「看手運気」 『看』=注意して見る

      深く長い呼吸の鍛練、腹腔の圧力を最大にして横隔膜を上げる

 

◎手の動きを見ることは、全身の各点(ポイント)の連携が大切です。血液循環も含めて体液の

 移動に配慮します。(指導教本p210) 

*難しいけれど、我流にならず、動作のスピード、身体の部位の位置等、正確な動きが効果に繋が

 るのでしょうね。

◎今回は腕の動きを確認。身体半身を開き、腕が吸い込まれるように45°まで上げると息が一杯入

 ってくる。肘の高さは維持して折り更に手首が額の高さになるように折って看手。手のひらから

 出ている「気」で身体側面を覆うような気持で膝の横まで、そして反対の膝まで看手。できるだ

 け正確なポイントを通過しながらゆくりと流れるように動く。

副読本(p37) このページは大変興味深い

「内気功」 多くの派が見られます

(吐納派)呼吸重視

(導引派)動作の型を重視

(禅定派)雑念を除くことを重視

(周天派)経絡の脈絡を重視

(存想派)イメージや自律訓練法

あくまでも自らが運動して、体内の「気」を尊重している。しかしその科学的な効果・証拠と「気」

の科学的な研究データーが不足しているのが現状・

(p64)コラム

気の流れー内経図

瞑想中の人体内変化を 小宇宙として示しています・・

 

*左の数々の内気功を意識して    「看手運気」の動きをしてみる。小宇宙の下丹田のところで練功しているイメージはどうでしょう*

 (p103~107)練功の科学的な検証

脳波から見た高次脳神経系活性化効果

◎練功を繰り返して練習し続けると気持ちがよく深い快感が持続されます・・・

                   (2023/8/25)

 


◎最近、高齢者向けに呼吸と一緒にゆっくりとしたスクワット運動が良いという記事を読んだ。

左の写真は2013年腹式呼吸が注目されてきた頃、 雑誌の呼吸法の特集で永田先生が紹介されたページです。中央の段、今回の「看手運気」の写真が載っています。虎口の形もアップしてこだわっておられます。この節の効果を出すためにもメカニズムにそってなるべく正確な動きを修得したいものです。オンラインの画面上でも動きはよく見えるので今回も難しいが何回も確認してもらった。勉強すればするほど、練功十八法は奥があり驚く。

「練功動作中の虎口を開いた掌の形について」

本部の講習会に通っていた時、池内正人先生が必ず一番に指導されるのがきれいな掌の形だった。「神様を拝む時、手のひらを合わせる形」その形が呼吸に繋がる深い意味があることに驚いた。

虎口(フーコー)を開いた掌の形の詳しい意味は本部講習会で、そして著書『今甦る健康づくり 現代養生法』p79~でも感動するほど詳しく説明されている。    (2023/1/21)

 


指導書p79

【連続分解動作の説明】

◆益気功第11節「開胸順気」               

     (胸を広げて気の通りを良くする)

◎この大技を元明先生が9つに分解して説明されている。実技が我流にならないために時々DVDは見て確認しているが、指導書も1度理解しても忘れてしまうので何度も読み返す必要があるなと思っている。

●悪い例(原典p163)

 弓歩および虚歩が中途半端になる。弓歩および虚歩で、上体が前傾

または後傾する。動作が速すぎる、あるいは遅すぎるなど。


 会場の教室でも振り返るとバラバラバラバラ腕が回っていた。せめて号令3のところの手の位置(交叉掌で肘、腕を伸ばす)ここをポイントに決めると良いかなと思っている。頑張りすぎると腕を後ろまで回してしまうので、力を抜いて伸びを意識して柔らかく、腕や足が連動して流れるように動けると気持ちよく綺麗かな。

 新しい方、オンライン教室2回め。スムーズに1番に画面に入ってこられた。もう大丈夫だ。

終了後「楽しいです。気持ちも良いです。」の嬉しい感想を頂いた。更に練功十八法の勘どころ

を伝えられたらいいなと思っています。                        (2023/7/1)

 


◆益気功第10節「提臂寛気」(『堤』つつみ・てい ー 真っ直ぐに横に伸びている

*胸郭の活動範囲を拡大し、同時に横隔膜の上下運動域を十分に広げて、呼吸幅度を深め、呼吸量を増大させる。(原典p160)

【心に残る感動の10節】確かなエビデンスはないのだが、かつて94歳の生徒さん(男性)が肺炎で緊急入院された時、苦しい中、酸素吸入と一緒にこの10節を繰り返しされているのを拝見させてもらった。周囲が心配する中、何日かして退院することができ、私の顔を見て「これだね」と10節の技を笑いながら見せてくださった。練功を指導していて大変勘のいい方に出会うことがある。

集中力というか、イメージ力というか、諦めない努力というか、継続力とか共通している。

*この10節のパワーを感じるには指導書の図の矢印と元明先生の掌の形に注目して技に入り込もう。 肩の力を抜き、伸展を意識して肘を横に引いても指先が離れていない。ここで胸が広がる。胸郭(肋骨で作られた鳥かごみたいなイメージ)を広げて大きくするには写真をそっくり真似して集中し自分で探って見つけるしかないのか?さらに横隔膜呼吸をプラスするのでそれはもう凄い!

                                            (2023/5/20)


益気功第9節「拍胸鬆気」(胸背部にあるツボをたたくことにより、筋肉を             

                                       リラックス、血液循環を促進、呼吸運動を促進「叩打法のマッサージ」)

     『鬆』ーゆるい・そう・しゅ・しょう(この字の意味も面白い。ゆるいの他に髪が1本ずつ

            バラバラになる様とあった)腕を振る動きからイメージしてみた。

*拳が正確なツボの位置に届かなくてもツボの位置は把握しておこう。叩くときは軽くから重く 

 自然に連貫して強弱を使いわける。リズムは入れない。拳の握り方にも注意。

【中府穴】鎖骨下、第1,第2肋骨の間、正中より6寸に位置する。(原典p159)

【膈兪穴】:第7胸椎棘突起の下、正中より1寸5分に位置する。     (2023/4/1)

 


◆益気功第8節「推頸緩気」(大椎・定喘のツボを揉むことで、内・外肋間筋群を刺激して、

             呼吸を促進する)

 (ツボの位置)大椎-第7頸椎と第1胸椎の間のくぼみ

        定喘-大椎のツボから指幅1本分外側

 ①揉む部位は移動しない。

 ②軽くから重く、少しずつ深く浸透させる。


◆益気功第7節「擦頸平気」(頸部気管の緊張を静め、咳や息苦しさを緩和。呼吸を楽にする)

【呼吸】1号令で吸う・吐く

①身体の中心を擦り下ろす時は手のひらも体に密着させる。


 気功第6節「摩面暖気」(顔面・頭部のマッサージにより、リンパ刺激を行う)

*悪い例ー指の先端だけで按摩する。(原典p152)

*手掌を上手く使って顔面と頭部をマッサージ(押圧法)します。(指導教本p186)

 手のひらで顔をさすり上げるには、空間ができないように中指は曲げず、のばした状態で各ツボを通過させるとよいようだ。原典には「顔の按摩は血液循環を促進し、肌の色を赤くして皮膚の弾性を回復させて張りをもたせ、皺を減少させるなど皮膚を守る美容効果がある」と嬉しい効果が 載っている。コロナ禍で笑顔が少なくなり、口角が下がっているなと思ったら、思いっきりこの

6節をやってみるのも良いかもしれない。(2022/11/25)

 


◆益気功第5節「按摩理気」(理気=呼吸を整える)

            (自分で胸、腹部の関係穴を按摩する)

◎手のひらは胸とお腹に密着させ、力をこめる。

●悪い例ー按摩の動作が穴の位置に達していない。表面だけの摩擦になる。呼吸と合わない等。

      (原典p150)

◎この節も見た目大人しい動作だが、内容は凄い!身体の中心に並んでいる10個のツボを按摩し

 ていく。その中で私は膻中のツボが気に入っている。別名心包(心臓を覆う袋のこと)

 教室でも不安で息苦しい時等、中指でそっと押さえながら深い呼吸をするとラクになると言う。

【膻中のツボ】左右乳頭間で胸骨の正中に位置する。

 

 ◎腹部をマッサージすることで呼吸を整えていくと同時に胸椎を刺激することで、呼吸運動を

 リズミカルに調節します。(指導教本p182)


◆益気功第4節「下蹲吐気」『蹲』ぞん、そん、うずくまる

       (横隔膜の上下幅を最大にする。胸腔・腹腔の圧力を最大にする)

●悪い例ー両腕が身体から離れて上がる。しゃがむ時に足が開く。身体を前に屈める。

 臀部が後ろに突き出す。踵が上がる。しゃがみ方が足りないまたは低すぎるなど。(原典p148)

①指先を下腹前で向かい合わせる。

②足を前に踏み出す時、重心の移動は後ろ足の指で体を支えるように上体を上に引き上げる。

③しゃがむ時、大腿四頭筋群を意識しながら、腰を後ろに引く。

*なかなか完璧は無理と思うほど、難しい技です。少しでも正確な技に近づけて、その効果を

 得たいものです。原典p148には「吐古納新」(胃や脾臓を丈夫にし、気を壮んにする)の作

 用があると載っている。

*肋間筋は横隔膜とともに呼吸運動に関係する。(指導教本p178)


◆益気功第3節「亮翔吸気」『翔』し、つばさ(真っ直ぐ伸びた短い羽)

       (胸・腹部の筋肉を引き伸ばすことにより、呼吸が深く、長くできる。             

        心肺機能向上、肺のガス交換を促進)

●悪い例ー手と足の動作が合わない。両腕が伸びていない。前の手が立掌になっていない。

     前の足の踵が上がらない。(踵を上げようとして、膝を曲げる人がいるが、膝はピンとして曲 

      げない)胸を張らず、腹を収めない。動作が速い。(原典p147)

①胸を張る。

②お腹は出さない。

③前足のかかとを上げる。重心は後ろ足。

④前の手は45°上げ、視線は前方。

⑤後ろの手の甲がお尻と向かい合う。


◆益気功第2節「呼吸練気」(呼吸活動の強化)

●悪い例ー両手を上げるとき、腕が両側に伸びていない。伸展せず、胸が広がらない。

     下に押さえるとき、身体の前に沿っておろさない。(原典p145)

 

①腕が外に伸びるようにして胸を広げる。

②お腹は出さない。

③腕が方の高さにきたら、顔も上げていく。

(イメージ)まず肩の力を抜く。きれいな脊柱のS字形を作る。腕は意識せず、手の指先が引っ張られている感覚でゆっくり上げていく。スタートした時点から腕がしびれてくる。これが伸展の

効果か?次第に手のひらが暖かくなる。その感覚を維持したまま、身体の周囲の「気」を最高の高さまですくい上げる。そして指1本分「気」が抜けていくすきまを作り、あわてず、吐く息をしっかり意識してゆっくり押さえていく。腹式呼吸のパワー、腹腔の圧力・胸腔の圧力・横隔膜の  動き、練功十八法は凄いです。


 ◆益気功第1節「自然呼気」(呼吸の基礎訓練)

 体操の動きで呼吸を助ける。じっとして腹式呼吸するよりも効果ある。今回は腹式呼吸のかたまりのような「息き息き長寿体操」を利用。逆からみて、技は二の次、呼吸に集中してみた。音楽をしっかり聴き、号令~号令まで唇を閉じて鼻から息を吸い、タップリ吸い込んだところで、号令~号令まで時間をかけて口から息を吐く。練功より曲がゆっくりなのがうなづける。どうだ!って感じ。意識を変えて新たな発見、伝わったかな?そして、益気功に入る。なんと15分の長いこと。

 教室でも80歳超えると今までのように練功についてこれなくなっている方がでてきているそうだ。PPKまで寄り添ってくれる体操、自分のものにできたら、ラッキーだと思う。

 メンバーのお一人、「知人が入院していて、リハビリ体操をしているが、この体操の方がよほどいい、座ってもできる」とDVDを送られたそうだ。息き息き長寿体操はインパクトが弱い分、 指導者自身がその世界に入り込まないと伝えられないと、反省も込めて最近思っているところだ。

                                                                                                                                    (2022/4/8)

 



 ◆後段まとめ◆


2023/12/8 ラスト 後段第18節「展臂舒胸」『舒』じよ、しょ ー伸びる、伸ばす

           ◎呼吸の活動範囲を最大にする

         【得気感】胸部および全身に解放感舒暢感

              舒暢感(じょちょうかん)ー有効反応の時に、身体で感じることができる

                              伸びやかな感覚。

◎つま先立ちが難しいと言われたので、意識を手の指先に持っていき、指先で天井を突っつく気持

 ちで伸びあがるとできるかも。

 

 この後も一生、練功十八法を継続して、正しい姿勢をつくり、筋肉をコルセット代わりに付けま

 しょう。

 *オンライン教室補足の少人数の教室では、厚手のコートを着てこられても、帰りには温泉上が

 りのように赤い顔色でコートも要らないと言われます。「気・血・水」の流れ、思わず皆さんと

 笑顔で解散。

       


 後段第17節「転腰俯仰」『俯』ふ  伏せる

 ◎全身の移動範囲を最大にする(本部講習会でのアドバイスー今日はじっくり練功する時間が無

                いなという時、この1節だけを丁寧にやると良いとのこと)

 

◎腰部・股関節の傾き動作は、すべての動きが含まれている。すなわち回転・屈曲・伸展・回旋

 である。(指導教本p158)

●悪い例(原典p112)ー両足が伸びない。身体が傾く。上体を前に倒すとき、または反らすとき、

           幅度が少ない。

◎この節で注意しているところは前傾するとき、膝は伸ばし、お尻を後ろに引くような感じで背中

 は伸ばして顔は上げて倒していく。そのまま90度より更に倒してみる。元明先生のポーズ参考

 。すると、脚の裏側の筋肉群にビリビリ響く。腰痛や膝の痛み等にもいいようなので無理のない

 ところまで頑張ってみよう。

 


  後段第16節「托掌提膝」『托』タク  のせる

 ◎胸・腹部筋肉の牽引、腹腔の圧力を最大にして息を吐きやすくする。心肺機能を高める。

 

◎胃腸が調子悪い時等、うまくできるととても効果を感じる節だが、バランスをとるのが難し

 い。教室でも高齢者は倒れたりしたら危険なので、それなりに動いてもらいましょう。身体に沿

 って手を上げるとバランスがとりやすいと習った。腕は固まらず、力加減に気を付けて伸展し 

 肘が伸びるように上げる。上げた手のひらで天井を押し上げる感じかな?下の手は床を押さえる

 練習を繰り返し気持ちを集中して呼吸に合わせて、スッとできるようになるといいですね。

 


 後段第15節「梳頭転腰」(経絡の疎通を改善して、気血の流れを促進)

●悪い例(原典p108)

・指に力がない。動作が円滑でない。呼吸が不自然。穴の位置が不正確。

◎督脈に沿って櫛で梳くように。頭痛や頭が重い時に効果があるようなので、何とか会得したい節

 です。指導書の図の6個のツボの位置は確認できているでしょうか?後ろを向くという動作は

 ツボに深く入る意味があるようなので、4本指の動きや、特に風池のツボ(目の疲れ・頭痛・肩こり  

 ・疲労感・高血圧・他)の位置はしっかりと確認できるようになりたいものです。    

 この節は曖昧になりがちですが、上海での日本健康づくり協会特別研修会の中で、建申先生へ 

 の質問事項として理事の先生方がピックアップして下さった節の一つ。有難い。習ったことをし

 っかり指導に役立たせようと思う。(2023/11/10)

 


 後段第14節「按摩胸腹」(内臓臓器の蠕動運動を促進・精神的な安定性を誘う)

 

●悪い例(原典p106)

・按摩の位置が不正確。内勁が不足する、あるいは強すぎる。呼吸が合っていない。       

 身体が揺れ動く。

◎任脈のツボの位置を確認 ①中睆-へそとみぞおちの中間点

             ②気海-へそから指幅2本下  

             ③関元-へそから指幅4本下 (これらのツボの効果もビックリ!)

◎ツボの位置を確認してから原典に書かれている、「按摩するときは手のひらに張りを持たせ、 

 力を込めて胸腹に張り付ける」に注意。ということはグッと押さえる感じか?(押圧マッサージ)  

 元明先生の写真を見ても虎口は開いて他の指も力強く伸びている。得気感は腹部の温暖感、  

 ゲップやガスが出た時の爽快感とあるから丁寧にやろう。(2023/11/4)

 


後段第13節「摩面揉谷」

「顔面・頭部のツボを刺激することで、気持ちを和らげストレス

 解消につなげる(指導教本p142)

◎ツボの位置を正確に・適正な力(いた気持ちいい)・意識を集中

 

曲が流れると、適当になってしまう節ですから今回は曲なしで  指導書の図を見てメンバーと意見を交換しながら一つ一つ確認した 

 動作は20個以上のツボを通過する。

①地倉(顔面神経麻痺・よだれ)    ②迎香(鼻詰まり・感冒・顔面神経麻痺)

③鼻通(鼻詰まり・鼻水・鼻膜炎)   ④晴明(眼痛・近視・鳥目)

⑤攅竹(頭痛・目まい・顔面神経麻痺) ⑥印堂(頭痛・目まい・鼻病・頭がはれぼったい)

⑦陽白(三叉神経痛・鳥目・眼病)   ⑧太陽(頭痛・頭がはれぼったい・顔面神経麻痺)

⑨耳門、聴宮、聴会(耳鳴り・耳痛)  ⑩頬車(顔面神経麻痺・歯痛・咬筋麻痺)

⑪髪際、上星(頭痛・鼻詰まり)    ⑫百会(中風・頭痛・目まい)

⑬風池(頭痛・目まい・感冒・高血圧) ⑭率谷(偏頭痛・頭痛)

⑮降圧溝(高血圧)          ⑯睡眠穴(失眠・多夢・神経衰弱)  (原典p105)

 

◎この節もこんなに丁寧で深い意味がある。静かな時間の中で13節だけをじっくりやってみても

 良い。                               (2023/9/22)

 

③2023/9/26

9:00~

            後段第13節  

   「摩面揉谷」

   『八ヶ崎公園東屋 練功深掘り直接指導』

◎新人さん+八ヶ崎教室より2名参加。猛暑も落ち着き清々しい公園の東屋のテーブルを挟んで、オンライン練功では説明が不十分なツボの正確な位置と指の形や推す力加減の指導。長く練功してこられてそれなりの動きはできるが深堀すると効きがちがってくる。とても真剣に確認してくださり、向かい側に座られた方のお顔の血色がよくなり「熱くなった」と。セルフマッサージ効果が伝わった。ついでに前段「胸前抱膝」も少し。ふらつくときは東屋の柱につかまって片足立ちを。長く練功を継続されてきても、若い時のような動きもできなくなる。1曲通して実技する余裕もない。これが現実。       

 笑いの中で、目標は「PPK」頑張ろう!



◆後段第12節「鬆臂転腰」(腕・腰の筋肉疲労)

       技名ー指導書では「松臂」

          原典では 「鬆臂」 『鬆』髪の毛が1本ずつばらばらになる様・緩い他

 

(原典p98)●悪い例-腕が緩んでいない。肩が上がる。腕と肩の力で回している。身体がまっ 

           すぐでない。

◎まず、意識をどこにもっていくか?腕ではなく躯幹(胴体)。両腕は遠心力を利用して水平には

 らうように動く。(教室でも腕に力が入ると、身体も重心が不安定になり、体重移動の動きまで

 起きるから、伝える技言葉をあれこれ考えてみよう)            (2023/8/11)

 

【12節鍛える部位】

 指導書p60の図

 *上腕三頭筋

(二の腕のたるみ等に影響 

 する筋肉)

 *腰周辺

 

ツボの本p8・9

1000円

【腰周辺のツボ】

 ⑩命門

 ⑪腎兪

 ⑫大腸兪

 ⑬志室


◎指導書p21、◆練功基本手型  挿掌(そうしょう)の確認をした。

 虎口をしっかり開いた掌を肩にあて、更に親指で肩を押し躯幹のねじりを助ける。

 背中にあてた掌も指導書p60、「5」の元明先生の掌を確認。正確な動作は効果あり、美しい。

                                                  (2023/8/19)


◆後段第11節「馬歩冲拳」(『冲』おき・ちゅう・むなしいー突き当たる、衝、氷をとんと

                        つきわる、柔らかく手応えがないさま)

【馬歩動作の注意点】(指導教本p240より抜粋)

1,馬歩の「歩」は歩形のことで、馬に跨っているような歩形をいう。

 つま先は馬の鐙(あぶみ)が前に向いているようにつま先を前に向け、スクワットや相撲の腰割

 のようにつま先を外に開かない。つま先が外側に開いている形は楽な姿勢であるが、運動効果が 

 薄い。

5,運動効果が一番上がる時の沈める角度は135度である。

 臀部は膝よりも下がらないようにする。

8,つま先は床を押さえる。重心が踵の上のとき、つま先は不安定になるので、つま先は床を押さ

 えるようにする。

11,【馬歩の効用】

『馬歩になる運動は自律神経のバランスを整える。馬歩が股関節を刺激すると、骨盤や

 内臓が整えられ、副交感神経が優位になる。骨盤神経(仙髄副神経)は、脊髄下部の

 仙髄から伸びる副交感神経が下半身の器官を主に支配している。』(永田先生)

 

    (難しいけど、練功十八法の深掘りは驚くことばかり)      (2023/6/23)


後段第10節「前後展臂」(肩・肘・手首・手指の筋、腱の活動性の鍛練 原典p94

      ・手の上げ下ろしにより胸腔・腹腔の圧力を最大にして肺の呼吸運動を促進する。

 後ろに伸ばす腕を腰の高さから下がらないようにするには先ず肩の力を抜く、肩を緩める。  そして、手首を曲げる。視線は後ろの拳、頭は傾かない。

 肘関節の伸展動作は、肘を少し回内することで得られる(指導教本p130)

練功の勉強を深掘りすればするほど、キツイ動きに行き着く。これを参加者に要求すると痛めてしまうかもしれないので注意が必要だ。指導書に初心者と熟練者と分けて研究された結果が載っているのが納得できるようになった。また今回「等速性」について話が出た。高齢者にとって、1号令の中で動きをゆっくりと分けるのは無理ということ。努力は必要だから曲を流した動きとは別に 1節だけ選んで「等速性」をたっぷり意識した指導も加えたらどうかと提案した。(2023/5/12)

 


後段第9節 「伸臂転腕」(関節活動に効果的な手法変化に従っている)

*悪い例ー両腕を上げたときや、腕を開いたときに肘が曲がる。(原典p92)

*主な作用ー手首肘の旋転活動性の向上(原典p92)とあるので、肘が曲がっていたら旋転が

      不十分になる。練功を深堀していくとこんな細部まで要求されているのに気づく。

      しかし、肩に力が入っていると痛めてしまうようなのでリラックスして無理は禁物。

 この節は手首の腱鞘炎やテニス肘などに効果があるようなので、動きの一つ一つに集中して腕に関係している多くの関節を意識してみようと思った。そして今回はその中の一つの動作の目線に 注目。上にあげた手を拳に変えて拳心を外に向け力を抜いて肘を伸ばしながら大きく広げて下ろすとき、まず、顔は正面を向いたまま下ろしてみよう。次に左手を見ながらおろしてみる。頭を倒さず、首をねじって目で拳を追うことで、腕は大きく後方までまわる。目線により動きが違ってくるのがわかる。無理して痛めないように注意。うまくできると、この動作も気持ちよい。(2023/3/18)

 


◆ 後段第8節「拉弓射箭」(上腕の筋力を鍛え、肘・肩関節を安定化する)

 今回は指導書p56,元明先生のポーズ「4」に着目。この節は腕の下ろしを真後ろへもっていく人が多いが、先生のポーズは脇の下は空いている。原典p90「手を下に押さえるとき、肘を伸ばし指先は大腿側面の後ろに沿う」。p91「③両手を掌に変えて身体の脇から後ろに押し下げ、手のひらを下に向け横掌とする」とある。この動きは日頃あまり意識したことのない腕の部位に響く。肩の力が抜けていないと痛めてしまうキツイ技だと思う。更に8節は弓を引く動きからか   「等尺性・等張性・等速性」意識も要求されている。正確にやろうとするとかなり難しいから「拉弓射箭」の空間に入り込んで個人、個人のイメージを働かせて気持ちよく動ければいいかなと思う。(2023/2/10)

 


 後段第7節「四面推掌」(上肢・肩関節・肘・手首などの動きを滑らかにする)

*悪い例--手が立掌にならない。身体が傾く。(原典p88)

 めいっぱい虎口を開いた掌の下部に意識をもっていき、その部分で推すと腕全体、特に下側の伸びを感じる。その状態で上へ、前後へ、両横へ。そのうちにだんだん腕は真っ直ぐになり、手首も90°に曲がってくるかもしれない。                             

 身体を倒さず、腕と十字のきれいな形を維持するにはお腹を引き締め骨盤を意識して回し推す。上体がまっすぐか、鏡で確認するといい。しっかりやるとキツイです。(2022/12/23)

 


 後段第6節「四面踢ジェン」(足の運動能力の向上・足の3大関節の強化)

*悪い例ー身体が安定しない。身体が傾く。蹴った足に力が足りない。(原典p84)

片足立ちで、関節を意識した正確な足の動きは大変難しい。努力はしよう。

終了後、練功について意見交換をした。練功は1人で家でやれると思っても、なかなか継続できない。週1回でも教室へ通って仲間と動いた方が、継続できる。休むと休み癖がつき、せっかく元気になれたのに、また元に戻ってしまう。自分の身体だから、自分に厳しく頑張ろう!(2022/11/11)

 

後段第6節

【四面踢ジェン】

「踢」ける

「ジェン」

*足のかかとでけって遊ぶ羽根。

銅貨を布切れでつつみ、その上に羽毛をたてたもの。

 

*技名の漢字を調べていると楽しい世界が広がる。(2023/3/10)



◆後段第5節「左右蹬腿」『蹬』どう、とう(とんと足で踏む)

            ・全身の運動能力を高める・転倒予防

   動作をゆっくりと連貫⇒気血の停滞を改善「気が至り、効能が至る」(原典p82)

       

●悪い例ー重心が安定せずふらつく。身体が斜めになる。足を上げる高さが足りない。

     蹴りだした足に力が入っていない。蹴りだした足の背屈が少ない。

①動作はゆっくり、途切れないようにする。

②重心を安定、軸足にしっかり乗る。

③体は真っ直ぐ、蹴りだした足に力を入れる。

④足のつま先は手前に曲げる。踵は床から約20㎝(掌長)にする。

*年だからと諦めないで!初めは何かにつかまって、集中して継続しているとできるようになった

 方が何人かおられます。


◆後段第4節「転体回頭」・足・腰・腕の関節の可動域を大きくして動きやすくなる。

 

●悪い例ー弓歩が行き足らない。踵が浮く。身体が前傾するなど。(原典p80)

【三直の要求】・上に伸ばすは肘を伸ばす。曲げた腕は肘先が後ろに向かう。

       ・背・は真っすぐ。

       ・弓歩は安定、後ろは伸ばし、踵は着地。

①肘を後ろに引くと同時に体を90°回す。

②更に頭を後ろに回し、視線は後ろ。

③上げた手は托掌、指先を45°内旋。

④膝頭と足のつま先は垂直。後ろ足は膝を伸ばして下に沈む。

*肩関節の筋肉群と靭帯に注目しますが、肩関節も人体によって固定されています。(指導教本p106)

 

◎この節は力が入っていると痛めることがあるので注意!力を抜いて正確な動きができ、更に

 上体を沈められたら気持ち良さに感動。しかし、無理は禁物。鍛練しよう。     


◆後段第3節「上下疎通」『疎』ショ、ソ(とおす、うとましい、まばら、くしけずる)

        ・全身の気血を促す。リンパ液の循環を促進

★四肢の関節痛は経絡の「気滞血瘀、閉塞不通」によって形成される。(原典p78)    

 『瘀』オ、ヨ(血の巡りが悪いためにおこる病気)瘀血=古い血、滞った血

 

●悪い例ー上げた腕がまっすぐでない。身体が傾く。両足の膝が曲がる。

☆体位を整えるために、股関節を重視する。この関節は立体的に動くので、靭帯の強さに負けない

 ように筋肉を収縮する。(指導教本p102)

①手を上げる、耳につくように。

②身体を90°回す時に肘を後ろに引き、腰を回す。

③上体を倒すとき、背筋、膝は伸ばし股関節を後ろに引くようにする。頭はもたげる。

④腰のひねりは保って、手をおろす。


◆後段第2節「歇歩推掌」『歇』けつ、こち(ひと休みする)

           足の3大関節、股関節・膝関節・足首関節の動きを滑らかに

 

☆典型的な後段の平衡機能の動作の1つですが、脚のバランスをとりながら、視線を反対方向に

 向けるのが難しい。体の向きを股関節の回転によって生じさせる。(指導教本p98)

①つま先を180°回す時、股関節から足をまわす。

②身体は垂直、重心は身体の中心。練習して、重心を掌握することが大事。

③前側の膝頭と足のつま先は垂直。膝は出ない。

④推掌の動作はゆっくり。推し出す掌と反対の肘は引き合う。


◆後段第1節「馬歩推掌」 ・手首、肘、膝関節の靭帯や腱を強化

             ・腕と足の筋力を増強

 

●悪い例ー馬歩が正確でない。上体が前傾または斜めになる。両足がハの字に開く。

 まずは、正確な馬歩ができるように努力しましょう。

①腕は腰から肩の高さへ。胸を張る。

②腕は肘を曲げず、反らせるくらいに伸ばす。



◆前段まとめ◆


②2023/10/21 ラスト 前段第18節「雄関漫歩」(足の筋肉や関節のコリと痛み・運動障害)

●悪い例(原典p70)

・歩法の虚実が不明確。上体が前または後ろに傾く。虚歩の前足が背屈しない。

◎威張ったみたいに胸を張り前方を見る。両足とも、足の向きは前、不安定だが意識して動こう。

 後ろの爪先で地面を蹴る。虚歩の時の前足のつま先はいっぱい上げて、ふくらはぎを伸ばそう。

◎オンライン教室、1回に1節ずつ説明進行、今回で前段はクリア。たくさん復習ができた。


前段第17節「胸前抱膝」  (バランス能力を鍛える・下肢筋肉群の鍛練)

 

◎膝を胸に高く抱えお尻の大殿筋・中殿筋・小殿筋・梨状筋等々を鍛え筋肉をつけよう。

 この節も動作で注意する点は色々あるが、今回は上に伸びた時の後ろ足を意識した。特に足の

 5本の指をしっかり意識して爪先で床を押して上へ伸びる。そして、ふくらはぎを緊張させる。

 ヒラメ筋・腓腹筋等々の筋肉がつくと、膝関節に良いと思う。足にいっぱい筋肉をつけてふらつ

 かないような逞しい足になろう。太いふくらはぎは若さの秘訣。体力が落ちてしまうとふくらは

 ぎの太い場所が細くなる記事があった。(注意!男性=30㎝未満・女性=29㎝未満)

 教室で参加者のふくらはぎを測定したことがあった。全員(女性)30㎝以上、最高38㎝立派!

                                   (2023/9/8)

◆前段第17節◎月2回のオンライン練功と月3回の新松戸教室にも参加されている練功歴11年の

       お2人、(86歳・82歳)厳しい内容の技でもまず諦めないご努力に敬服です。

       今回の胸前抱膝」もOKです。片足立ちもしっかりされるので、参考に大腿骨の 

       骨密度を伺った。(同性同年代の%)86歳=98%・82歳=110% 驚き!

       練功十八法を始めたら骨密度が上がったという人は多いがお手本のようなお2人。

       ですが、「行動は慎重に、転倒には注意!」を確認しました。

                      (因みに私、今年6月に左手で測定した骨密度=131%でした)(2023/9/16)

     


◆前段第16節「扶膝托掌」『扶』ぶ、ふ、たすける、手を当ててささえる)

      *股関節の立体可動域を最大にして、大腿筋群の萎縮を予防する。

◎難しい節です。理想の形を意識すると余計な力が入ってしまう。こういう時は悪い例を確認して

 逆からできるところまで挑戦。

 (原典p66)

●悪い例ー①馬歩が小さい

     ②上体が傾く・頭部が傾く・臀部を突き出す⇒あちこち関節を緩めながら扶膝の指先を

                    太腿の上方へ各自のできる置まで移動させて動く。

     ③肘を曲げる⇒托掌がコツ(手のひらの労宮のツボより下の部分で天井しっかり押さ

          え上げるイメージ。虎口をしっかり開いた指先は少し内向きで親指は鼻の上 

          これで身体の脇から腕までまっすぐ伸びるかな?鏡で確認してみよう。

◎この節でこだわりたいのが『呼吸法』

 吸息;腕を挙げる時に息を吸う

 呼息;腕を膝に着ける時に息を吐く (指導教本p81)

  *前屈することで横隔膜が上にあがる。そして息が吐かれる。(指導教本p206益気功第11節)

*2015/2/1発行 会報33号より抜粋

「横隔膜は腹腔と胸腔の仕切り

 安静時には横隔膜は拡張・挙上しないで沈下した状態を保っているようです。

 横隔膜を上方に挙げるためには腹腔の圧力を高めて腹部を凹ませる必要があります」(永田先生)

*指導書の方では奇数で吸って偶数で吐くとなっているので注意!

 力を入れず、呼吸を意識して、丁寧に動作をしてみて違いを確認。    (2023/7/15)

 


前段第15節「俯蹲伸腿」(『蹲』ぞん・そん・うずくまる

*股関節・膝関節の立体的な可動域を最大にする。

◎かがんで膝を延ばすことは、難しい動作で高齢者には無理である。膝関節に関係する筋肉群の方向性が大切で平衡性をを保ちます。(指導教本p78)

 この節は坐骨神経痛等に効果があるようなので、踵は上げずできる範囲で臀部の筋肉を緩めながらしゃがむとよいかも。伸ばす時は両脚の裏側の筋肉(大殿筋・大腿二頭筋・ヒラメ筋・腓腹筋等)が伸びている!の酸脹感を得られる動きができるといいですね。

 

◎今回、先日リーダーの資格を取得されたメンバーの審査において注意指摘を受けた複数の節を

 インストラクターと一緒に共有し動作の確認をした。我流防止には時々建申先生のDVDを見て

 確認してみることも大事とアドバイスした。注意されたことはずっと忘れないので有難い。

                                            (2023/6/9)


前段第14節「仆歩転体」(膝関節を滑らかにし足の筋力を増強する)

           『仆ぼく・ほく・たおれる

 前段の第13節~18節は脚部に不安のある方にとり、希望をもてる嬉しい節ぞろいです。14節は

 内転筋群、大腿四頭筋など上体を沈めながら伸ばし、更に転体、腰部の回転動作を加えてありま

 す。力が抜けていないと、痛めたり、ストレッチ効果にも影響する大変難しい節です。

(原典p62)悪い例ー両足の歩幅が小さい。仆歩の姿勢が高い。上体が傾斜する。頭部が旋転す

          る。両足を八の字に開く。 

 原典p21、建申先生の写真、第14節のポーズ かなり歩幅が大きい。大開歩(肩幅の2倍)よ

 りやや広めの方が沈みやすく内股にかなりひびく。沈むを意識すると膝が出てしまうのでお尻を

 後ろに引きながら沈む。後ろに倒れそうな不安定な微妙な点で技を決める。キツイ。       

  隣のページには自分が気に入っている文章がある。練功十八法をその人に合わせて⇒ゆっくり 

 動作⇒病変部位の伸展⇒少しずつゆるめる⇒正常人まで回復、のような内容。練功十八法の指導

 の意識を違う面から進めて形を作り曲はあとのイメージだ。少人数制・マンツーマン指導になる

 のかな?高齢になりハムストリングスなどが固くなると膝が曲がり、腰が曲がり、背中がまるく

 なりそしてあちこち不調が出てくる。自分で加減しながらストレッチ・伸展、努力していこう。

                                    (2023/4/15)              


◆前段第13節「左右転膝」(膝関節内外靭帯の強化・柔軟性の向上)

①重心は踵におく。肘は伸ばす。

②膝が前にきた時、胸を張って起きる感じ。

③視線は上体と同じ方向。

④号令に合わせてゆっくり。


◆前段第12節「双手攀脚」(攀)-はん、へん、よじる、そらす

      (股関節の可動域を最大⇒柔軟性を高める)

◎【呼吸に注意】①腕を上げる時、息を吸う ②前に倒す時、吐く(2号令②,③)

        ④少し吸って吐きながら身体を起こす(と記憶しているのだが・・・)

◎①前に倒す時、両腕は耳に付ける。

 ②視線は手の甲を見ながら倒し、90°まで来たら前方を見る。

 ③両手をほどいて戻すとき、手は身体に触れない。


 前段第11節「弓歩挿掌」(腰・背・脚の痛みおよび腰椎の矯正)

三直の要求  ①腰直ー腰脊柱小関節の乱れの矯正

(原典p55)    内勁を働かせて、動作中腰部を反らせない工夫、命門穴を後ろに突き出す

          イメージか?難しいが上手くできるようになると腰に凄いと思う。

       ②腿直ー後ろに伸びた脚の膝は曲げない。その状態でゆっくり沈むと内股から

           鼠径部まで響いてくる。これもまた凄い。

       ③臂直ー力を抜いて虎口を開いたきれいな掌の形をくずさず、臂を伸ばし、

           腕の高さは正確な位置へ伸展するが、同時に反対の曲げた臂も正確な

           方向へ引っ張る。

◎画面のこちらから見ていて、要求がきつく、ふらつきも見られるが、何度もご自分で確認されて 

 気持ちの良い形に仕上げてこられる。1人でやる時は無理をすると危ないので注意しましょう。

 終了後、この節は好きなんですと感想を頂き、気持ちよくできているようで良かった。

                                                                                                                           (2022/11/19)

 

前段第11節「弓歩挿掌」◆

(インストラクターとの教室情報交換)

各教室の様子を伺う。今回は弓歩をした時の足の向きの確認。太極拳では後ろ足を45°内側に入れるが、練功十八法では後ろ足のつま先は正面に向ける、その違いを生徒さんにどう説明し、納得してもらえるか。先ず実際動作をしながら身体のどこに響いているか、各自で確認。(得気感)腰から脚にかけて顕著な酸脹感がある-原典p55

「動作指導教本」p60・61も紹介し確認する。練功十八法メカニズムが詳しく説明されている。

〔動作の要点・チェックポイント〕*注意点・・・・・

〔指導上のポイント〕*最重要点、押さえておくべきポイント・・・・・

【メカニズム】①神経支配・・②動作システム・・③動作効果・健康づくり‥④呼吸法・・

⑤呼吸終了後の生理学的変量と評価・・・⑥関節の動き・・・⑦効能ポイント ⑧形態図

 

◎教室での細かい説明は指導する側にしても難しいから、適当に上手く言えたらということで。

 

*練功十八法に出会い、初めは形を覚えるのに必死で、上記のことなど理解するのが難しかったが

指導員となり、少人数制の教室にこだわり10年以上が経過した今、継続されている生徒さんたちの身体への素晴らしい効果はここにあるのかと、その理由に近づけるような気がする。                先輩方の貴重な研究を勉強させてもらえる環境に巡り会えたことに感謝です。(2022/12/9)

 


◆前段第10節「展臂弯腰」(股関節の前後の可動域を最大にしてコリ・しこりを解消)

●悪い例(原典p52)

・腕が緊張する。(腕に力が入っているということではないか?)・腕と肩が平行にならない。     

・頭を下げる。・両腕を後ろへ広げる。

*教室では、前傾するとき、広げた手のひらで「気」のボールを沈めるような感じと言っている。

①両腕を上げる時、肩の高さから視線を上げていく。

②背中の筋肉、脊柱起立筋を意識して伸ばす。

③腰を伸ばして前に倒す。頭はもたげる。

④かがんだ時、右手上で指先は爪先ライン。


◆前段第9節「叉腰旋転」『叉』(しゃ、さ、はさむ、さすまた)

            腰部と股関節の大臀筋、広背筋の運動・慢性腰痛

①腰においた手に力をこめる。肩甲骨を狭める。

②ゆっくり途切れなく、前は緊張、後ろは弛緩を合わせる。

③膝は曲げず、背中丸めず、胸を張って。

④顔は腰の向く方向へ。

⑤後ろは肩が踵のライン、前は肩がつま先ライン。

●「揺頭擺尾」(ようとうはいび)の姿勢にならないように。(原典p50)

(頭はなるべく動かさないように、大椎の辺りを動かさないようにしたらよいかも。)


◆前段第8節「転腰推掌」(背中のしこりを除去。股関節の回転をよくする)

①腕を曲げた方の肩は上がらない。

②押し出す手は腰に付けて出すと正面からずれやすいので、身体の正面を意識して出す。

 肩の力は抜く。

【指導教本p50】腕を付けて腰を回すことは、上体部の回転で椎骨のわずかな回しである。

        腹斜筋が収縮・伸展している。


前段第7節「双手托天」(背骨を引き伸ばし腰の筋肉を鍛え、骨格を正しくする)

「両腕を同時に動かすことは肩甲骨の動作であると同時に肘関節の動きでもある。しっかりと肘関節を固定することが大切である。(教本p46)」同時に肩関節・股関節は固定して動かさない。

掛け図の元明先生の脚の形を見ると分りやすい、スタート時から体を倒した時も腰の位置が変わらない。その状態で、腰を緩め、腕の伸展を意識して斜めに伸びる。なかなか難しい。(2022/6/10)

 


 前段第6節「鉄臂単堤」(上腕の後部旋回能力増強)

 腕を上げて上を向いたとき、同じ側の首、肩に酸脹感がある。(原典p43)

『酸脹感』とは?「筋や腱の収縮、伸展により、作用部に感じる感覚。「酸」の文字は微痛という

感覚を含む。「痛気持ちいい」という表現が近いかもしれない。引き伸ばした時に感じる痛だるさをいう。(指導書p120)

 身体の軸は保って、片方の腕をま横に上げる。指先から5㎝離れたところに壁があるとする。

その壁に指先がつくかな?というイメージ。これで腕がグッと伸び、腕全体に微痛が起きる。伸びきったままで指先で円を描くように托掌へもっていく。托掌では、後ろに行った指先を少し内側に入れる。真後ろの時と腕の伸びの違いを画面で確認した。そして更に手のひらで天井を押すイメージ。上手くできると、腕から手のひらまで熱くなる。伸展を意識した動作をこころがけたい。

                                                                                                                                                                                    (2022/4/22)

 


 前段第5節「展翅飛翔」(肩関節の硬直および上肢活動機能障害など)

【展翅】翅を広げる   【翔】=羽を大きく広げて飛び舞う

(鳥の飛ぶ動作を真似た五禽戯を参考)とあるから、今回は息き息き長寿体操

の変わりに五禽戯のDVDを見ながら10分間鳥の動作をやってみた。

腕を大きく動かす優雅な羽の動きと、臂を曲げた練功の動きの共通点はどこなのか?肩甲骨・肩関節の動きを確かめてみる。

10分間の鳥の動作をしながら、これは後段の足の動きだ!とか益気功にこれはあるねとか発見も楽しい。羽ばたく動作を教室でも取り入れてみようと言われた。

(2022/3/11)

 


 ◆前段第4節「開闊胸懐」(肩関節機能障害、首・肩・腰の凝りや痛みの予防)

【闊】意味は広々としている

 「内勁を十分に運用することで関節活動に良好な効果を得ることができる」「腕を曲げない、お腹を出さない。肩や腕に疾態がある時は患側の手を前にする。」(原典p38) なるほど、五十肩の メンバーが反対の手で持ち上げるように動いてみると、とラクである。上までいったら気持ち良く、指先で大きい円(弧)を描くように、視線をつけるとしっかり伸びた腕は後ろ側へ、球体の中で動いているような。余分な力が抜けて伸び伸び大きく動けたときは誠に気持ちの良い節である。

(無理をして逆に傷めた人もいたので注意。無理はしない。)(2022/2/25)

 


 ◆前段第3節「双手伸展」(頸の動きを滑らかにして、頸のしこりを解消)

 この動きは推拿の引き伸ばす手法に由来とあるがよく分らないので、腕を上げる時、先ずは肩の力を抜いてから、手首を引っ張り上げてもらうイメージ、指先を天井につけるイメージ、    双手伸展、腕も臂も伸びきったところで、腹を収めて胸を出す。これでどうでしょうか?視線の動きにより、僧帽筋・三角筋が収縮するとある。曲を流すと速いから、なかなか意識まではいかないが、分解し集中して動いてみると、頸・肩・腰・背中まで得気感あり。凄いなぁ!まだまだ日々 勉強、修業ですね。(2022/2/11)

 


  前段第2節「左右開弓」(背中の収縮刺激により、リラックス・癒やし最大に)

 オンラインでは事前に指導書を読んでおくこととしているが、今回からは更に深めて1節ごとの解説の写真を前日にLineで送信し、質問や意見の材料とした。

・原典と読み比べたときの 

 表現の違いを確認。

・菱形筋の収縮を大きく動か 

 す動作になっているか?

・腕を垂直にの表現を肘を前

 に出すと言った方がうごき 

 やすいか。

・Lineの画面上で横を向いた

 りUPにしたり、手首の折れ

 指先の高さ等、細部のチェ

 ックができた。


・初めに準備体操として息き息き長寿体操をし、前段の実技は省略。力を抜いて動き、指定されて 

 いる箇所の得気感を「ここに効いている、ここに響く」等々言い合えた。

・練功は形にこだわると見失うものが生じる気がする。この勉強会は自分の頭だけに納め、教室で 

 は生徒さんには大事な点のみ分かりやすい技言葉を見つけアドバイスをすること。細かいことは

 強要しない。教室は楽しく、心地良い世界であることが一番です。

・自粛生活の中オンライン練功は便利だ。知恵を絞って次回からもこのやり方でいこう。(2022/1/28)

 

 (インストラクターが早速ご自分の教室で上記の節の説明をされたようで、参加者より私の方に

 拳✊️の正確な形・動きを理解できましたと、嬉しい報告を頂きました。細部は大事です。)

                                          (2022/02/05)


 ◆前段第1節「頸項争力」(首関節の活性、首後部筋の鍛練)                       

 (僧帽筋に効いている!と実感できる動きができているか?)(2022/1/14)

 

・まず、自分の脊柱のS字形 をイメージしていい姿勢を作り肩の力を抜く。

・百会のツボを動かさず、呼吸を意識して、首を左右最大限までゆっくりとまわす。

・上を見る。空と顔が平行になるように。ただし、首に不安のある人は無理をしない。

脊柱のS字形を再確認、肩の力を抜く。顎を少し前へ出してから首を落とす。顎を胸に近

 づけながら僧帽筋に響いているか自分でいい位置を見つける。(2023/10/20)

 

 



【松戸支部 実技修得認定証 発行】

◎生徒さんからの要望

①介護施設へ家族の見舞いに通っているうち、施設側から練功をやって欲しいと依頼があり、

 自分の練功の実技が正確な形か、証明書みたいなものが欲しい。

②理容業を営んでいる方、お客さんの肩こり、腰痛などの悩みが多く、自分の肩こり、腱鞘炎等が

 練功でよくなったので、アドバイスしたいから認定証が欲しい。

◆発行の条件◆

松戸支部の教室に5年以上参加していること。

②インストラクターに推薦できる程度のレベルに達しているか。同等の実技チェックをします。

③前段のみでも丁寧にチェックします。

 

☆競技ではない練功十八法普及は身近なところから、必要な節を正確に伝えられるか身を持って体

 感している人こそ、できるのではと思う。                 (2020/10/14)

 

◆松戸支部 実技修得者(毎日継続、見ないで出来るようになった方)

                                                                 (練功十八法を自分のものにされた方)

 名前(年代) 練功年    身体への効果 前段  後段  益気功 認定
①内田 範子(80)  8年  脊柱管狭窄症・坐骨神経痛    ○  ○  ○ 2020/10/6
②新田 勢子(70)  8年  膝の痛み  ○  ○  ○   10/6
 ③小幡有樹子(50)   5年  全身の倦怠感がとれた   ○   ○   ○   10/29
④榎本 桃子(60)  5年 変形性股関節症痛みとれた  ○  ○    10/29
 ⑤佐藤 篤 (50)   7年  肩から腕指先までの痛解消   ○   ○

 ○

2021/4/5 
⑥佐藤 幸子(50)  7年 身体が軽くなった  ○  ○  ○   4/5